公開対局における解説者

将棋関係のブログ等をいろいろ見ているんですが、その中で、先日のJT杯大阪大会での公開対局での感想があったので、いくつか読んだ。自分自身は、JT杯は直接見にいってないので、まさに人に聞いたことからでしか言うことはできない。今回の公開対局の解説者が久保八段だったのだが、どーも久保八段の解説に対して、あんまり評判が良くなかったようで。


公開対局とはいえ、JT杯は、(確か)公式戦なわけで、近鉄将棋祭りのような対局ではないはず。金かかっているわけだよな。だから、解説者が、将棋の内容についてどうしてもあいまいな言い方になってしまうのは、仕方ないと思う。今年の近鉄将棋祭りで、森内名人対畠山鎮七段の席上対局の解説を阿部八段がしていたのだが、「今回は席上対局なので、2人の了承を得て解説でもいろいろ言うことにしています。公式戦だと、金かかっているんで、あんまり言えないんですよ」といった内容を、阿部八段が発言していた。去年の、瀬川現四段プロ編入試験第1局が公開対局で、その中継を囲碁将棋チャンネルで見た。そのときの解説者の1人の鈴木大介八段が、戦型が横歩取りだったせいではなかっただろうが、相当あいまいな言い方をしていたのが、かなり印象に残った。鈴木八段なら、解説のときは相当しゃべる棋士だと思うのだが、その鈴木八段でも、両対局者への助言になりかねないように、気をつかって解説していたように、自分には見えた。


何が言いたいのかというと、2つあって、まず、久保八段に、福崎九段のような解説を期待する方が間違っているのでは?と、2つ目は、公式戦と祭りとの区別を、観客は認識すべきなんじゃないか、と。


JT杯のウリは、真剣勝負の場を公開することであって、解説者のしゃべりを楽しむ場を提供することではないと思う。誤解を恐れずに言えば、対局者に気を使ってしゃべったり、真剣勝負の最中に、横で客に対して笑かすような解説をするなら、そんなの自分はイラン。


まぁ観客としては、いろんな想いで、いろんな見方をしてもいいとは思うが、見る側にだって、最低ラインのルールってものが、あるんちゃいますかねー?